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伝統工芸家のクリエーション


下出祐太郎 / 漆芸家
作品名 : 水の塔
サイズ : 1,850mm(H)・660mm(π)
素 材 : 木・漆・蒔絵
水の塔
■作品コンセプト
木材で成型をして天然樹脂の漆で加工し、金粉で絵付けを施す蒔絵作品は、16世紀から日本の高級工芸品としてヨーロッパの人々に親しまれてきた環境に負荷を与えないエコ製品です。古い歴史を持ち、天然素材を手仕事で仕上げる蒔絵の感動的な美しさを、波とメダカをテーマとした、インテリアオブジェとして制作しています。
波は繰り返して続くもの、メダカは生命の象徴です。

京蒔絵
京蒔絵は、平安時代(794〜1192)から今に伝わる技術で、漆塗りのものの上に筆に漆を付けて模様を描き、形や粗さの違う百種類を超えるさまざまな金粉、銀粉を蒔き、絵付けを施すもので、さらに漆で塗り固め、木炭で研いだり、磨いたりして、実用に耐えうるものを完成します。日本独自の美術工芸として発達し、洗練されてきたのです。
技法によって使用する金粉の量、工程も時間も千差万別で、金の厚み、強さ、重厚感、立体感など、無限の表現力をもっています。また道具にも、女性の髪の毛の漆刷毛や、ねずみのわき毛の蒔絵筆の使用、鹿の角を蒸し焼きにした粉で磨くなど、先人たちの技術と知恵が凝縮しています。また近年の研究により天然漆の乾燥は、酵素による硬化反応で、他の塗料のように有機溶剤によって人体に影響を与えることがないと、大変注目されています。この京蒔絵の第一人者であり、漆工芸の研究や修理、復元技術者としても活躍しているのが下出祐太郎です。





井口彰夫 / 木工家
作品名 : ケヤキ飾り棚
サイズ : 1,200mm(W)・900mm(H)・420mm(D)
素 材 : 木・漆・蒔絵
ケヤキ飾り棚
■作品コンセプト
昔からの技法である4枚の扉のうち、中央の2枚を引き戸にして、収納した後に外側の扉を開ける方法を使っています。小さな扉を大きく開けて、広い収納スペースを確保しています。

京指物
指物とは、板と板、板と棒、棒と棒とを組み合わせ、指し合わせる木工芸です。京都の指物は平安時代の宮廷文化にはじまり、社寺、茶道文化へと、洗練された世界を対象に発展しました。京指物は、調度指物と茶道指物の大きく2つに分かれます。気品のあるデザインと、挽く曲げる、組む、彫るという精緻な技法に優れており、良材の美しい木目を生かす木地仕上げが特色です。京指物の名人として伝統的な作品をはじめ、喜多俊之ら現代デザイナーの作品も手がけて、絶大な信頼を寄せられているのが井口彰夫です。





内田明司 / 染色工芸家
作品名 : 透光(染色絵画)
サイズ : 1,800mm×1,800mm
素 材 : 絹地
透光
■作品コンセプト
光をテーマに、夾纈染めをアレンジした染色法とローケツ染を用いて、動きと静止をからませながら、心の中にある不可思議さを表現したものです。この作品から、静かな波の音が流れでることを願いながら制作しました。

幻の染
正倉院御物に残され、1200年間途絶えていた幻の染色技法。聖武天皇の宝物庫「正倉院」に残された数多くの染色裂のなかに、天平時代(729〜767年)に日本に現存した『天平の三纈』と呼ばれている裂地があります。これらは『夾纈(きょうけち)、纐纈(こうけち)、臈纈(ろうけち)』という当時の高度な染色技術によって染められています。「纐纈」は絞り染、「臈纈」はろうけつ染の事で、その技術は伝承されてきましたが、透かし彫りした板の間に布を挟み、透かした隙間に染料を注ぎ込む板締め染色法とも呼ばれる「夾纈」は技術的な難しさからすたれ、近年までその再現は不可能とまで言われてきました。夾纈染の特徴は、その染の柔らかさにあります。木片で挟み込まれ防染された柄は、他の染色法では得られないぼんやりとした独特な柄が浮き出るのです。この幻の染を現代アートに取り入れ、古代の技術を再現したのが内田明司です。





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